氷山の一角

『氷山の一角』という言葉があります。氷山とは海水を漂っている氷の塊のことです。

そしてこの言葉の意味は
“表面に現れている事柄は好ましくない物事の全体のほんの一部分であることのたとえ”引用:goo辞書
とされています。

例えば、「今回摘発された不正は氷山の一角に過ぎない」などのような使われ方をします。では、全体のほんの一部分とは全体の何%なのでしょうか?実際に水と氷の密度の違いから水面から出ている氷山は全体の何%なのか算出してみたいと思います。

まず、水の密度を \(\rho_0=1.0\)、氷の密度を \(\rho =0.9\) とします。
また、氷山全体の体積を \(V\)、水面上の氷山の体積を \(V’\) とします。
氷山には、重力と浮力の力がつり合っているので

\(\rho_0 Vg = \rho (V-V’)g\)
\(\dfrac{\rho_0}{\rho}=1-\dfrac{V’}{V}\)
\(0.9=1-\dfrac{V’}{V}\)
よって、\(V’=0.1V\)

つまり、水面上の氷山の体積は氷山全体の10%であると算出できました。