根から吸い上げられた水が植物の気孔から水蒸気として出ていくことを蒸散といいます。蒸散が行われる水蒸気の出口である気孔は葉の裏側にたくさんあります。それを確かめる実験です。

蒸散実験

3本の同じような枝を用意して、図のA~Cのように水面から水が蒸発し
ないように水面に油を浮かべる。5時間後に水の量を調べ、水の減少量を計算し表にまとめる。

A:そのまま水にさす
B:葉の表にワセリンをぬる
C:葉の裏にワセリンをぬる
ABC
水に減少量[cm3]2.82.40.7

表のデータから、葉の表側、裏側、茎の蒸散量を求めてみます。
葉の表側の蒸散量・・・x cm3
葉の裏側の蒸散量・・・y cm3
茎の蒸散量・・・z cm3
とおき連立方程式を立てると

実験データAより
x+y+z=2.8・・・①
実験データBより
y+z=2.4・・・②
実験データCより
x+z=0.7・・・③

この連立方程式を解くと
x=0.4,y=2.1,z=0.3

これより
葉の表の蒸散量<葉の裏の蒸散量が確かめられました。